金属素材
ステンレス素材には120種類ほどがあると言われる中、自動車用エキゾーストシステムに使われるのは下記の通りです。
タイプ304は自動車用システムには最適のグレードと言われており、QSも304ステンレスをメインで使用しています。豊富な供給量、成型のしやすさ、耐久性の良さ、コスト面でのアドバンテージを理由に、実にQS製システムの98%は304ステンレス製となっています。304ステンレスではベースとなる鉄に、10%のクロムと19%のニッケルが加えられています。
409ステンレスは自動車メーカー純正の触媒ケースやパイプなどに最も多く使用されるグレードです。11%のクロムが主な追加金属です。腐食性は304ステンレスに劣りますが、コストが安く、抜群の供給量を誇ります。
316と321ステンレスは304ステンレスに類似しており、時には自動車用エキゾーストに使用されます。ケミカルや耐熱性に優れています。
309と441ステンレスは優れた耐熱性と強度を持ち合わせています。QSは最近、とあるスポーツカーメーカーからこれらのステンレスを使用してエキゾーストマニフォールドを製作するように依頼されました。(アメリカでは排気系OEパーツに10年以上の寿命を要求しています)
チタニウム(チタン)。1952年辺りから使われ始めたチタンは、どちらかというと新しい金属素材と言えます。チタンは珍しい金属ではなく、世界で4番目に豊富な地殻と言われています。対重量強度が強く、耐熱性があり、腐食性が大変優れている事から、エンジニアにとって大変魅力的な金属といえます。
QSはチタン製品を揃えており、チタン供給の充実化に合わせて、より多くのチタン製システムをラインナップする予定です。
インコネルはSpecial Material Corporationの登録商標で、融解点近くでの優れた耐変形性を持つ事でガスタービンブレードやリアクター、ターボチャージャーローター、F1のエキゾーストなどの超高温システムに使用されています。ニッケルを豊富に含むインコネルは最高の金属で、大変優れた腐食性も併せ持ちます。QSはいくつかのチタン製品にインコネルを併用しています。
チューブの曲げ加工
QSではステンレスチューブの曲げ加工にいくつかの方法を取り入れており、主な複数同時生産を可能にするモデルではAddison製のDB76データベンドマシンを使用しています。
また、同時生産量が少ないクラシックシステムではBen Pearson Tubemasterマシンを使用してプレスベント加工をしています。
デザインと製造
生産量が少ないモデルでは現在もQSの職人達による手作り製作を行なう中、生産量の多いシステムでは21世紀のテクノロジーを導入しています。
現存のシステムを再生産する際は、CNCベンディングマシンに直接ダウンロードするAddataレーザーチューブメジャメントを使用しています。
新製品の製作には下記の3D CADモデリングを使用しています。このマシンもまたマニュファクチャリングマシンに直接ダウンロードし、過去のトライ&エラーをデータベース化します。
QSは高品質なCNCカッティング、溶接、サイレンサーケース成型によって安定した製品供給を実現しています。